世田谷区の中古マンションの購入方法

売買契約のポイント

いよいよ契約!
悔いを残さないためにも、契約にまつわる手続きと法律について、最低限知っておくべき知識を身につけましょう。

購入の申し込みから引き渡しまでのスケジュール

  • 購入申込書は購入の意思表明書

物件を見学し、購入したい物件が決まったら、仲介会社に「購入申込書」を提出します。仲介会社はこの申込書を売主に提示し、価格や引き渡し日などを調整して、契約の段取りを進めます。
購入申込書は買い手の購入意思を明確にするものであって、法的な拘束力はありません。ですから、仮に契約に至らなかった場合でも、ペナルティを課されることはありません。
契約内容がまとまったら、取引内容や条件、物件の現況など重要事項について宅地建物取引主任者より説明を受け、契約へと進みます。

  • 売買契約後にはペナルティが発生

契約内容に合意できれば、「不動産売買契約書」に署名、押印します。この際、売主への手付金(頭金)など一部代金を支払うのが通例です。この時点で売買契約は成立するため、その後の契約解除には、基本的にペナルティが発生します。
売買契約後すぐ住宅ローンを申し込み、金融機関の本審査を受けます。審査には2週間前後かかります。仮に融資が下りなかった場合でも、契約書に「ローン特約」の記載があれば、違約金なしで契約を解除できます(契約前に必ず記載を確認します)。融資が決定したら、金融機関と「金銭消費貸借契約」を結び、融資の実行となります。決済日には融資先の金融機関に売主・買主・仲介会社・司法書士が集まり、残金の支払いなどを確認。売主から買主に物件の鍵が引き渡されます。

重要事項の説明

契約時に同時に行なわれるのが一般的。

ただし、ふつう当日をむかえる前に事前説明がある(ない場合は書類のコピーを入手し、読み込んでおくこと)。

 

  • 中古マンションでは「申込証拠金」は不要

前項のスケジュールの各段階で、どういった費用が必要になるか見ていきましょう。
新築マンションを購入する場合は、購入申込書と一緒に、5万〜20万円の「申込証拠金」を支払いま
す。しかし、中古マンションの場合は、このような費用を要求されることはあまりありません。
申込人が最初に支払うのは、不動産売買契約時に支払う「手付金」です。いわゆる頭金で、契約成立の証拠となります。
手付金の相場は、物件価格の10〜20%が一般的です。仮に3000万円の物件であれば300万〜600万円が必要となります。ただし、100%ローンを前提としているような場合もありますから、相談の余地は十分にあります。

手付金を支払った後に、買主の一方的な都合で契約を解除する場合は、手付金はペナルティとして全額返還されません。契約には十分な注意をもってのぞむことが大切です。

  • 住宅ローンの融資実行と同時に残金決済

金融機関に住宅ローンを申し込み、融資決定の連絡が入ると、日取りを決め、融資先の金融機関に売主・買主・仲介会社・司法書士が集まって、残金の決済を行ないます。
決済日には、借入金全額が金融機関から買主の口座に振り込まれ、購入代金の残金が売主の口座へと振り替えられます。固定資産税、都市計画税の買主負担ぶん、マンション管理費などの買主負担ぶんについても、同時に売主の口座へと振り込みます。
司法書士に支払う登記費用や報酬についても、決済日に済ませてしまうのがふつうです。買主・売主のどちらが費用を負担するかはとくに決まりはありませんが、買主が負担するケースが多いようです。
なお、新築マンションなどの場合、出費削減のため、登記を買主が自分で行なうケースもあるようですが、中古マンションでは売主・買主の双方が関与するため、必ず司法書士に依頼します。

  • 仲介手数料は「取引金額の3%+6万円」

世田谷区付近では仲介会社への仲介手数料は取引金額の3%+6万円が上限です。あくまで上限なので、多少の割り引きに応じてくれる場合もありますが、あまり期待しないほうがいいでしょう。また、実際の支払いでは消費税の5%もオンしてくることに注意しましょう。

仲介手数料は不動産売買契約時に半金を払い、残金決済時に残りを支払う場合が多いようです。
所有権移転登記の申請は決済日中に行なうのが決まりです。同席の司法書士が決済終了後ただちに所有権移転登記の申請に向かいます。新たな登記簿は1週間程度で買主のもとに郵送されます。

 

■購入の申し込みから物件の引き渡しまでにかかる費用

中古マンション売買契約時

●必要な費用
◎手付金(頭金)=物件価格×10~20%
物件価格3000万円の場合、相場は300万~600万円。
※このほか、仲介手数料の半金が必要な場合も

 

決済日

●必要な費用
◎物件代金残額=物件代金ー手付金
◎仲介手数料=物件価格×3%+6万円(またはその残金)
◎固定資産税など買主負担ぶん
◎司法書士転酬
◎登記手数料、印紙税などの諸費用
ほか

  • 事前にコピーをもらつて読み込んでおくこと

中古マンションの不動産売買契約を結ぶ前に、仲介会社は買主に対して、「取引物件」や「取引条件」について、書面での説明が義務づけられています。この書面が重要事項説明書です。
重要事項の説明は、売買契約当日に行なうのが一般的ですが、記載内容が多いため、その場ですべて理解するのは大変です。事前にコピーを入手し、内容を理解してから契約にのぞむようにしてください。
中でも中古マンションの場合、念入りにチェックしたいのは、「抵当権」「修繕積立金の滞納の有無」「ローン特約」「固定資産税額」の4点です。

  • わからないことは納得できるまで質問を

中古マンションの場合、ローンの返済途中で売りに出されるケースもあるため、抵当権が残っていることがあります。残っている場合は、引き渡しまでに抹消することを契約書に明記してもらいましょう。
同様に管理費や修繕積立金に滞納がないかも確認します。滞納があるまま契約すると、法的に買主にも支払い義務が発生します。
ローン特約は、融資が下りなかったときに、違約金なしで契約を解除できることを取り決めたものです。付いているのが当たり前のものですから、記載のない場合は必ず付けてもらうようにします。
このほか、固定資産税および都市計画税はその年の1月-日現在の登記名義人に対して課税されます。

年の途中で物件を取得する場合、負担の取り決めと金額がどうなっているか、確認しましょう。

 

  • 引き渡し時の設備を確認

世田谷区で中古マンションの売買契約を結ぶ前に確認しなければならないのが、付帯設備の扱いについてです。中古マンションの場合、エアコンや照明器具、ガスコンロなどの設備は売主が新居に持っていくことも考えられます。
そこで、価格に含まれる設備を明記するのが「付帯設備表」です。付帯設備表は重要事項説明書と違って作成が義務づけられてはいませんが、必ず作成してもらいましょう。そして、事前にコピーをもらって確認のうえ、契約にのぞむようにします。
付帯設備の確認で気をつけたいのは、どの設備が引き継がれるかだけでなく、不具合や故障がないかなどもチェックすることです。エアコンなどは修理にも廃棄にもお金がかかるので、必ず試運転してみて故障があれば修理または撤去を求めましょう。

  • 契約前に物件の状態を再確認しよう

付帯設備以外の中古マンションの建物の状況については、「物件状況報告書」として書面化するのが一般的です(付帯設備表と一つになっていることが多い)。
雨漏りや配水管の故障、過去にそれらの修繕が行なわれたことがあるかなどが記載されています。
付帯設備や物件状況の問題は、契約前であれば解決に向けてスムーズに話が進むものです。売主側は何らかの事情があって売りに出しているため、解決には積極的です。逆に契約後の交渉は望み薄です。
ぜひ、契約までの間に再度部屋を訪問し、付帯設備表、物件状況報告書の記載に漏れや誤りがないかを確認しましょう。

  • 契約前に最新の登記簿を確認

登記簿には土地や建物の所在地や広さ、中古マンションの所有者、権利関係の情報が記されています。重要事項説明の際にも、登記簿の写しが渡されます。渡された登記簿が最新のものかチェックするためにも、事前に管轄の法務局に出向き、自らの目で確認しましょう。
不動産登記簿は「表題部」「甲区」「乙区」の3つで構成されています。
はじめの「表題部」には土地、建物の所在、地番、家屋番号、床面積などが記載されています。
マンションの専有面積は、広告などの表示と登記簿の面積が異なります。広告などは「壁芯面積」といって壁の厚さの中心で計算した面積を表示していますが、登記簿では「内法面積」といって壁の内側で面積を計算して表示しているためです。
税制上の軽減措置を受けるには、登記簿の面積で50平方メートル以上が条件なので、ワンルームマンションなどの場合、とくに注意が必要です。
このほか、登記簿の新築年月日を確認し、不動産取得税の軽減措置が受けられるかも確認しておくとよいでしょう。

  • 売主と所有者が違う物件は要注意

「甲区」には、所有者は誰で、いつ、どんな原因(売買、相続、差し押さえ、仮処分など)で所有権を取得したかが記載されています。ここでは、売主と登記簿上の所有者が同一かを確認します。
売主と所有者が違う場合は要注意です。たとえば、売主がマンションを相続して所有者となった場合、名義変更の手続きを行なっていないと、登記簿上は前の所有者の名義が残ったままになります。こうした際は、売主に名義変更を行なってもらったうえで契約を結ぶようにします。名義が違う場合は、その理由を確認し、慎重に対処する必要があります。
「乙区」には、抵当権など所有権以外の権利が記載されています。もし、抵当権が設定されたまま購入してしまうと、その債務を負わされる可能性があります。必ず購入前に抹消してもらうようにします。また、売主の住宅ローンの抵当権がある場合は、物件の売却代金を返済にあてることも考えられます。
この場合、ローン残高が売却代金より高いと、金融機関にローンを全額支払えず、抵当権がそのまま残つてしまう危険性があります。売主のローン残高と返済状況についても仲介会社に確認し、引き渡し時には、抵当権の登記が確実に抹消されるよう、契約書に必ず明記してもらいましょう。
不動産取引にまつわるトラブルは案外多いものです。本当にまれですが、売主と仲介会社で結託して、詐欺じみた真似を行なっている場合もあります。少しでも不安を感じる部分があったら、くれぐれも納
得のいくまで契約しないことです。

  • いったん契約すると後一戻りはできない

中古マンションの不動産売買契約書は今までの話し合いの合意事項をまとめたものです。具体的には、物件の登記内容や引き渡し時期、手付金や契約解除の決まりなどが記載されています。
契約日には、買主・売主が不動産会社(仲介会社)に集まり、不動産売買契約書の読み合わせを行ないます。契約書には重要事項説明書と同じ記載内容が多くあるので、重要事項説明書と照合しながら、両者に相違がないかどうかを確認しましょう。

  • 万全の体調で契約にのぞむ

中古マンションの売主、買主ともに契約内容に異存がなければ、署名、押印を行ない契約となります。
売買契約を結んだ後は、契約を解除するには違約金などのペナルティが課されます。売買契約書の中で、契約解除について明記されている部分については、よく確認するようにしましょう。
また、前出のように、エアコンなどの付帯設備について、買主が引き継ぐものと売主が持っていくものが記載してある付帯設備表も添付されています。
その内容についても見直し、故障しているものは修理してもらえるかどうかを確認しましょう。
また、雨漏りの有無など建物の状況については物件状況報告書に記載されています。こちらも契約前によく確認しておきましょう。
重要事項説明と売買契約は同日に行なわれるのが一般的です。長時間、集中力が保てるように、万全の体調でのぞむようにしましょう。

  • 契約解除の特約はあるか?

ここまで何度か触れたように、世田谷区の中古マンションの売買契約後の契約解除にはペナルティが発生します。とはいえ、「急に転勤が決まった」「入院しなければならない」など、不測の事態により解除しなければならないこともあるでしょう。
解除理由が契約約款の特記事項に記されている範囲のものであれば、ペナルティは課せられません。
「融資が下りなかった(融資利用の特約)」「手持ち物件の売買代金から費用を捻出する予定が一定期間内に希望額で売却できなかった(買い換え特約)」といった場合です。

  • 特約以外の解除には手痛いペナルティ

買主の個人的な事情により契約を解除する場合には、手付金(頭金)を放棄します。手付金は物件価格の10〜20%が相場ですから、3000万円の物件であれば、300万〜600万円という大きな代償を支払うことになります。
手付金の放棄による解除が認められるのは、中古マンションの売主側が「契約の履行に着手する前」までです。実際には、契約の履行がいつだったかは特定しにくいため、「契約後、10日」前後を期限として、契約書に記載されていることが多いようです。
期限を過ぎての解除は話し合いのうえ、改めて解除契約を結ぶことになります。相当な違約金を覚悟しなければなりません。ただし、売主側の契約違反が解除理由の場合は、一定期間、催告したうえで契約を解除し、違約金を請求できます。

  • 売主に暇疵担保責任はあるか

購入後、構造耐力上重要な部分の亀裂や雨漏りなど隠れた欠陥があった場合、買主が売主に対して契約の解除および損害賠償の請求ができる場合があります。これを売主の「瑕疵担保責任」といいます。
新築マンションでは、引き渡しから10年間の暇疵担保責任を負うことが義務づけられていますが、中古マンションでは、売主が個人の場合、瑕疵担保責任を負うのは2〜6カ月がほとんどです。
ただし、売主が毅疵があることを知っていながら、その事実を買主に告げなかった場合は、売主の責任を追及できるとされています。また、中古マンションであっても、売主が不動産会社の場合は、瑕疵担保責任を最低2年間は負わなければならないことになっています。

  • 瑕疵が見つかったら仲介会社に連絡を

住み始めてから問題に気づいたら、まずは速やかに仲介会社(または売主)に連絡し、立ち会いの機会を設けます。立ち会いまでの間、なるべく状況を保全します。どうしても処置を施さなければならない場合は、状況を写真やビデオに収めておくとよいでしょう。
なお、うれしいことに2010年度には、欠陥が見つかった場合の保険制度が始まる予定です。10〜20万円の保険をかけておくと、購入後およそ5年以内に問題が見つかった場合、買主が売主に補修費を請求し、売主に費用の8割、1000万円を上限に保険金が支払われるしくみです。

 

○トイレの水漏れを発見しました。
なんだか住む気がなくなってしまったので、契約を解除したいのですが......

残念ながら契約は解除できません。売買契約を解除できるのは、暇疵があるために売買の目的を達成することができないときに限られます。簡単にいえば、暇疵の修復が困難を極める場合や、多額の費用を要するような重大な欠陥がある場合だけです。

 

○仲介会社の担当者から
「この物件は2001年の物件なので、品確法にり築後10年は施工主の保証がつくので安心です」といわれたのですが、本当ですか?

ウソです。品確法とは2000年4月旧に施行された「住宅品質確保促進法」のことです。
この法律の施行以後に建てられた新築マンションについては、「構造耐力上主要な部分」と「雨水の侵入を防止する部分」に、10年間の暇疵担保責任がつきます。ただし、あくまで新築に限るもので、転売された時点で、暇疵担保責任は解除されます。

 

○引渡し後に知1ったのですが、じつは寝室で
過去に売主の父親が自殺していたそうです。契約を解除したいのですが、暇疵担保責任は認められますか?

かつてはあくまで物理的に修復可能なものが、責任の範囲でしたが、最近ではこうした心理的な暇疵についても、契約の解除を認めるケースが出てきています。